アラサーおじさん、顔に無数の穴を開ける
●加齢に対する自覚
（いかん。きのうはホント飲みすぎた。今日は何して過ごそうかしらん。…‥あ、もう昼過ぎなのか。ああ、もう1日終わりやないの）
土曜日のPM2：30。ひとりのおじさんが起床。
昨日は赤ワイン１本に鮭のマヨネーズホイル焼き、唐揚げ、カキフライ。締めにボロネーゼパスタ、チョコレートタルト。
そして知らぬ間に気絶するかのように床の上で雑魚寝を決め込む有様なおじさん。
クリーニングから返ってきたパリッとしたワイシャツのよう男にならないとな、と現状を変えないといけないと思いながらも、日常を惰性的に過ごしてしまい結局、着古したよれよれのTシャツみたいになってるおじさん。
（まあしょうがないか。残業続きの戦士にはこのくらいの乱れは必要なのだよ。とりあえず顔でもあらお。……うん？ えっ、えっ、誰だ、俺の顔にミステリーサークルを作成したのは！！！）
鏡に映っていたのは日頃の不摂生がたたり、荒野のような肌になってしまった自分の姿。
特に顔の脂と毛穴の開きが、特にひどい。
自分で撒いた種とは云え、これはひどい。
内面的にも外見的にもまったく魅力ないのは前々から承知。だから結婚できないのも重々承知。だけど清潔感すらなくなってしまったら誰からも見捨てさられてしまうよシクシク。これはやばい！
こうしてひとりのおじさんは美肌目指して、アンチエイジングを志すことになったのである。
●クリニックへGO
まずは自分を知ること。すべてはそこからである。
家の最寄りの美容系クリニックにTEL、さっそくカウンセリングを申し入れた。
このカウンセリングにより自分の肌質・肌年齢が分かる模様。
時間になり病院に赴き、しばらく受付で待つ。
（意外にも男性が多いのだなあ。まあ美容系男子とか流行ってるしね、俺もそのようにカテゴライズされるのかしら。でもいったい男子とは何歳までなのか。精神年齢は低い自覚はあるのだけど、男子、名乗ってよろし？ しかし、このなんだ、一瞬でも男子と名乗ることを決めた自身のむず痒い心境は？ え？ 誰かこの心境に名前を与えてよ、エ○い人）
と、脳内で押し問答を繰り広げているうちに、見目麗しき受付嬢に呼ばれ診察室へホイホイ。
診察室ではカウンセラーによるお肌の悩みの洗い出し、そして専用の測定器による肌年齢診断。
「肌はミステリーサークルってるけど、ぱっと見、若いですよね、おれは？ まだまだイケる口ですよね、おれは？ んまー意中の人にはあまり振り向いてもらえないんですけどねwwww」
などとカウンセラーに苦笑いを浮かべられつつ、測定器に顔面を突っ込んだ。
結果。「実年齢＋8歳、脂性肌」
（うわっ…わたしの肌年齢、高すぎ…）
しぶしぶ意気消沈した俺は、進められるままに効果の一番の高い施術を選ぶハメに。
１回あたり３万円弱。これを１ヶ月ごとに５〜６回受ける必要があるため、なかなか手痛い出費。だが、おじさん肌→赤ちゃん肌への転生を遂げるとしたら、これはお買い得なのか。ええい、ままに！
●施術
施術したものは「ダーマペン４＋ベルベットスキン」という方法。
日頃の飲酒で頭が終わっている俺にも分かるよう簡潔に説明すると、「針で極小さい穴を開ける→クソ痛いピーリングによる栄養注入」を行い、ある意味無理やりに肌の再生を促し、ツルンとした肌を手に入れるといったものだ。
人によっては泣いちゃうくらい痛いらしく、麻酔を行う人が大多数だとか。
リアクション命な勇気あるエンターテイナーは麻酔なしをおすすめするが、庶民たるおじさんな俺は例にもれず麻酔をプラス注文。
パイ投げで顔面クリーム塗れになる、あの感覚を丁寧に行っていただき、待つこと３０分。顔面の感覚がなくなってきたところで施術開始。
診察台に仰向けになり、顔に何かを塗りたくられた後、超デカイシャープペンシルのようなもので顔全体をグリグリされる。
グリグリが終わったあとは、約10秒間のピーリング。クソ熱い鉄板を押し付けられているかのような感覚。なかなか顔面にこんな痛みを与えられることなんてないため、ドMな人はおすすめかもしれぬ。
まあ、ともあれこれで施術は完了。
術後６時間は顔面を濡らすな、日焼け止めは必ず塗れ、保湿は惜しみなく行え、と非常に丁寧な口調で説明され、クリニックより放出。
待ち時間含め、計３時間半。
貴重な体験をどうもありがとうございました。
以下は施術前、術中、術後の写真。
経過については後ほど報告していきますので、何卒よしなに。
